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2021.06.04営業スキル関連

営業マンは質問に答えるのが苦手です。営業は心理学です。相手に合わせた「理由付け」の説明をしましょう

営業マンが商談中におかしがちなミスを営業本で学びましょう


営業マンがクロージングできない原因のひとつに「相手の質問にきちんと答えない」「答えをはぐらかす」「むつかしい答え方で煙に巻く」と言う癖があります。
つまり「ちゃんと答えない」という方法を意識的・無意識にしています。

これを意識的にしている人は、トップ営業か、頭が良い人でしょう。「答えにくい質問の答えをはぐらかしている」のですから。

日本人は基本的に「質問が苦手」です。
一度聞いた事を分からないからと、何度も聞き返すのは「相手に失礼」と思ってしまいます。
そのため、質問をした側も、分からないまま「納得したふり」あるいは「納得したつもり」で商談を進めてしまいます。

質問に対する答え方には色々ありますが、まずは「ほとんどの営業マンが『相手の質問にきちんと答えていない』」ということをご理解下さい。

日本の営業マンが営業スキルを身につけるために読むべき営業本があります。これは日本ではほとんど使われていませんが、米国の営業マンは「常識」として普通に活用しているものです。
営業部長は、戦略的に営業売上げを上げるために読むべき本としておすすめです。

同書はAmazon電子書籍のビジネス部門で一位になったこともあり、上位ランキングのベストセラーとして多くの企業の営業研修で活用されています。
研修参加者やこの本を読まれた方の多くから「今まで知っていると思っていた営業スキルは、ほとんど使えないものばかりだった。これまではまぐれ当たりで売れていただけとわかり、ショックを受けた」などのコメントを頂きます。

営業マンは「商談相手の質問の意味」を考えて答えましょう

まずこちらのサイトをご覧下さい。「相手の質問の意図を探って理由付けをしましょう」

ここに記したように営業マンは相手の質問に対して「自分が知っている範囲で答えよう」とします。
つまり「相手の質問に関係なく、自分が答えやすい・答えたい内容」で説明してしまいます。

これでは相手は納得できません。
しかし何度も「それはつまりどういう事?」と食い下がる商談相手は少ないです。
もちろん「どうしてもこの商材が必要」と思っている場合は、 徹底的に質問してきます。 きちんと納得できていないと買ってから問題が起こると、購入を決めた自分の責任になりますから。

日本人は質問が苦手です

学生時代の頃を思い出してみましょう。

先生の説明が分かりにくい、理解できない時、手を上げて質問しましたか?
ほとんどいなかったのではないでしょうか?少なくとも私の時代、クラスで質問の手を上げる生徒はいませんでした。

ところが欧米では生徒は分からないと、どんどん手を上げて聞いてきます。分かるまで徹底的に聞いてきます。授業が遅れようがお構いなしです。何しろ自分が分からないのは致命的ですから。

会社の購買担当者や初めて商談する相手にしてみれば、「売りこまれる立場」なので「うかつに『買う』などと言わないぞ」と身構えています。
それだけに「初回訪問」等では、警戒心が強く、心を開いていません。
そのような相手に「分かりにくい説明」をしても聞いてもらえません。しかもせっかく「質問して理解しようとしてくれているのに」更にわかりにくい回答をしては、もったいないですね。

「どうすれば分かり易い説明ができるのか」その方法をお伝えしましょう。

相手の望む答えを伝えているでしょうか?

商談相手の質問もあいまいな事が多いです。
たとえば「今の、ええーと説明だとつまり・・・何かな・・」と言葉をにごした質問をしてくる事がとても多いです。

これは相手も「『こんなことも知らないの』と思われて、なめられるのはいやだ」「恥をかきたくない」と思っているからです。

たとえば、よく聞く相手からの質問にこういう言い方があります。

「基本的な質問で悪いんだけれど・・・」
「このような事を聞いて失礼とは思うんだけれど・・・」
「プロの人にこんな事を聞くのは何だけれど・・・」

この言葉から何を感じるでしょうか?
商談相手も「売りこまれる立場とは言え緊張している」と言う事ですね。
そして営業マンに対しては「その道のプロだから、気をつけないと言葉巧みに買わされる」と身構えていると言うわけですね。

商談中にこのような質問の言葉が出たら、対等の交渉が出ていると安心しましょう。

相手の聞きたい理由を伝えましょう をクリックしてみて下さい。

営業マンがいかに「相手の聞きたい質問内容に答えていないか」が分かりますね。

日常会話で 相手が自分の質問に答えてくれないで「イラッ」とする事はありませんか?
「ケーキのレシピ」を聞いている人は「材料や作り方」を聞いています。
それなのに「その材料をどこで苦労して手に入れたか」というお話しを聞かされても困りますね。

しかし多くの場合、人は「自分が苦労した話し」や「一番伝えたい事」を話してしまうのです。

どうですか?覚えがありませんか?

上司や先輩が同席していてくれれば気づいて軌道修正してくれますが、一人で営業をしていたら・・・。

特に自分がその話を得意になって話していたら相手が「イライラしている事」に気づかないでしょう。

営業マンの鉄則:質問されたら説明よりも結論を先に言いましょう

アメリカで仕事をしている時、日本の取引先から人がやってきて通訳をさせられたのですが、とても困る事に「日本人の答えが何を言っているか分からない事が多い」のです。

これは英語と日本語の言語の違いが大きい事に気づきました。

英語の「I can play basketball.」は、日本語では「私はバスケットボールができます」となります。

日本語では「できる」が一番最後に来ますが、英語では最初に「I can」と言っています。つまり結論を最初に言うので、すぐ何を言いたいかが分かるのです。
つまり日本語は最後に結論が来るので、最後まで聞かないと英語で通訳できないのです。

ある時の商談でアメリカ側が日本側に「1週間後の納期は守れるのか?」聞きました。
すると「はい!私の上司が関係業者と調整をしまして、それは東京から離れた少し田舎のメーカーなんですが、そこの社長がなかなか忙しい方で、日程が合わずようやく先週面談がかないました。それからチームみんなで話し合いをしました。納期の調整をしたところ、船便が週に1便しかないと言う事がわかり、それでどうしようかと言う事になりました・・・」と延々と説明が続きました。

おわかりのようにアメリカ側はイライラして「すみませんが、結論を言ってください」とせかしました。するとまたその続きを話すのです。
つまり「自分が頑張った話」をして「そこまでやってくれたんだ」と認めてもらいたいと思って努力した話しを披露したのでしょうが、逆効果でした。

私から「I canか、I cannotかを先に言いませんか?」と提案しましたら・・・

「できると思います」という、アメリカ人が一番嫌う「I think・・思います」というはっきりしない答えでした。
これも相手の期待する応えではありませんね。

みなさんもこの事例を聞いていると良く分かると思いますが、日本人の営業マンの「理由付けの説明」もこのようなスタイルが多いです。

先ずは結論を言いましょう。そうすれば「それがNoであっても」相手は続きを聞く姿勢を持ってくれます。

たとえば「申し訳ありませんが、納期は間に合いません。1週間遅れます。理由は・・」とそれから状況を伝えるべきです。
しかし「理由付け」は必ず相手が納得するようにしなければなりません。

では、どのような話し方が必要なのでしょうか?

相手の性格に合わせた理由の説明方法があります

正確が違うように人が納得する説明内容も異なります。相手の性格に合わせて説明方法を変える必要があります。

「せっかちな人」
答えを早く求めますから、「結論を先に言う」説明は好まれます。
「延々と結論を引き延ばす説明をする営業マン」「一つの話からどんどんそれて枝葉の話に展開していく営業マン」等の話し方は、せっかちな人には我慢できないでしょう。
営業マンは、相手がイライラしている事に気づくべきです。

「理屈っぽい人」
データや科学的根拠、実例で説明しましょう。分かり易い表などがあれば、とても喜ばれ役に立ちます。

「権威主義者」
「権威ある人のお墨付き」や「有名施設での実例」を示しましょう。
偉い人の言葉や「有名施設でも使っているのなら」と信じやすい心理を持っています。

「感覚で仕事を進める人」
視覚資料、イメージしやすい材料、デモ(実演)が効果的。
こう言う人には難しい話しは必要ありません。見た目の印象で一発で理解し、即決します。

「見た物しか信じない人」
このような人にはデモ(実演)が有効です。
100回の説明より、1回の実演を見る事で納得します。まさに「百聞は一見に如かず」の通りの人物です。

業者は自分より下だ」と見下すような人
このような方からの質問に「反論するような説明」をする事は絶対にしてはいけません。
理屈っぽい営業マンをこのような人の担当にするべきではありません。もめごとを作り、出入り禁止・取引停止になります。
「仰る通りですね」と受け流しながら、この人に合った説明ができる経験豊かな営業マンを担当にしましょう。

このように「性格別に理由付けした説明」が効果的です。

このような事を研修で話し合うと、殆どの方が「そんなこと、知っています」と言います。
しかし、実際の商談になると、なぜか頭から飛んでしまいます。
せっかちな相手に対して「長々と説明」を続けたり、データ重視の人に大雑把な「だいたいこんな感じです」という禁句を使ったりしてしまうのです。

営業は心理学です。相手の性格に合わせたアプローチが必要です。同じ相手でもその日の気分で異なった反応が見られます。
営業スキルを学ぶおすすめの営業本「3000人の営業同行の現場から~①」は、新人にも女性営業にも中途採用の営業マンも読むべき内容が網羅されています。

営業本で営業スキルを営業マンに身につけさせましょう

Amazon電子書籍「3000人の営業同行の現場から パート①」は営業マン必須の営業スキルについて書かれたものです。
新卒営業マン、他部署から営業マンとして移動してきた人材のように営業新人には、今のコロナ禍では、研修の時間をなかなか取る事ができないでしょう。

この本は、私が一部上場企業や外資系企業で教えてきた内容そのものと、同行現場で見聞きした実践的なケーススタディーが多く掲載されていますから、新卒営業マンにはインストールさせて読ませるだけで、イメージトレーニングが可能です。
今年の新卒研修はほとんどがオンライン・Zoom等の研修ですので、各自のスマホやiPadにインストールさせ、研修の合間に流し読みするだけでも十分理解できます。

また中途採用の営業マンの研修にもお役に立ちます。

ほとんどの日本企業では、中途採用の営業マンに対する営業研修は「商品知識」と「お客様の紹介」だけです。営業スキルについては皆無で、数日で独り立ちです。「即戦力の中途社員」は当惑するばかりです。しかし「研修して欲しい」等と言おうものなら「即戦力じゃないのか?」とやり返されるのを恐れて、みなさん何も言えないようです。

そのような方々に「この本は日本では使われていないけれどアメリカの営業マンは普通に使っている営業スキルらしい。これを学んで半年で売り上げが4倍になった実例もあるらしい」「半年で見積もり提出数が9倍になった会社もある」と配布してあげて下さい。

きっと喜んで活用されると思います。
その場合、上司の方はお気をつけください。この本を読んだ中途採用の営業マンは短期間で成果を上げますから、上司を追い越してしまうかもしれません。

営業マネージャー向けに営業コーチング・スキルを営業本で学びましょう

上司が中途採用の営業マンに追い越されないために、営業コーチングスキルを学びましょう。

日本企業では営業コーチング・スキルはほぼ100%といって良いほど教えられていません。私は見た事がありません。

Amazon電子書籍「3000人の営業同行の現場から パート②」は、営業マネージャーのコーチングスキルについてたくさんの事例を紹介しています。

「正しいフィードバック」「部下に何を教えるか?」「営業同行の正しい方法」「営業同行の前と後で何を行うか?」「部下にあなたのスキルを教えるにはあなた自身のスキルを認識しなければならない」などについて考える機会になるでしょう。

アメリカの営業マネージャーでこれを身につけていない者は、降格・解雇されます。それは部下・組織を育てるスキルが無いからです。

日本では誰もこの点についてトレーニングの必要性を訴えません。会社の要である営業部隊の訓練はまさに「営業マネージャーのコーチング・スキルにかかっている」と言っても過言ではないのです。

営業部長がコーチングを学ぶために、ぜひとも読むべき本としておすすめします。

Youtube で営業スキルを学びましょう

営業スキルを学ぶ為のノウハウは、Youtube でも学べます。

「アメリカ式営業スキルをYoutube画像で学ぶ」をクリックすると、31のYoutube 画像が表示されます。私が分かりやすく解説していますので、こちらもぜひご覧下さい。

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営業マン研修は、現在営業同行研修がコロナ禍で実施がむつかしく、お休みしております。その代わりにオンラインでの研修を行っております。

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一般社団法人メンター 代表理事 池田和政