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営業支援事業

「売れない営業マン」=「ダメ営業マン」なのでしょうか?①

コンサルティングをしている企業の総務部長から「ダメ営業マンをカウンセリングして欲しい」と10人のリストをもらい、面接しました。
「ダメ営業マン」という呼び方もひどいなあ、と思いましたが10人それぞれに問題を抱えていました。共通しているのは「売れない」事でした。

「売れない営業マン」=「ダメ営業マン」と言いきれないと思い、彼らの背景を探りました。
アメリカで営業トレーナーをしていた時、上司から言われたのは「売れないのは『訓練不足なのか』『性格なのか』を見極める事」でした。確かに怠け者で、何も努力しない人も居ます。

学生でも「勉強ができないのは、勉強の仕方を知らないだけ」という人が居て、一度その方法を学ぶとそれまで怠け者と思われていたのに、突然変貌したように勉強を始める人がいます。この事例の場合にも同じような人が居ました。つまり、営業スキルについて学んだ事がない人でした。

「営業スキルを学んだ事がない人」を「ダメ営業マン」と決めつけてしまうのは、もったいないです。しかしこの人が本当に「心底から怠け者」なら時間をかけるのは無駄でしょう。
アメリカの営業研修は6週間で内定者を訓練するので、その期間にインストラクターは、パフォーマンスの悪い研修生の原因が「訓練不足か性格か」を見極めます。

アメリカの研修ではそれを見極めるために、いくつかの課題を与えます。
そしてそれを達成するための方法、つまり「覚え方」「学習方法」を教えます。大学受験勉強の「単なる記憶」とは異なり、それを営業ロールプレイングなどで、実際に活用できる「覚え方」を指導します。

単なる記憶法なら頭の良い人が有利です。時として「頭の良い人」が怠け者の時があります。記憶力が良いので筆記テストだけの研修では、このような人は手抜きでもすいすいと達成しますが、商談では「実の無い話し方」をしてしまうので、信頼を得られず成果が出せません。

このような人はどの職場にもいるのではないでしょうか。
まわりの方は、その人がどうして成功できないのか「何となくその理由」は分かっていると思います。このような人は「実の無い話し方」をしていると、自分では全く気付いていません。上司から言われても、それを理解できません。「営業スキルを教えられていない」例と言えましょう。

(この記事は②に続きます)

 

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