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営業支援事業

営業同行後のフィードバックで部下の営業スキルを伸ばす②

 

営業同行の目的は、「商談が成功・失敗した原因」を探り、「成功に用いたスキルを確認」して部下に伝える事。更に「大切な情報を確認する」事です。

上司はこれらを商談後に部下と話し合い、これを基にコーチングを行います。この同行目的を上司は理解する必要があります。

商談の成功・失敗の原因を確認したいのに、上司も部下も商談の内容を覚えていないと、商談後にコーチングのしようがありません。また上司は「自分がどんなスキルを使って商談をまとめたのか?」を覚えていなければ、それを部下に伝えることもできません。

この事例の場合、上司も部下も「いつのまにか商談がいい感じになっていた」と言うだけで、商談の流れが好転したきっかけすら思いだせなかったので「どのあたりから雰囲気が変わったか?」を思い出してもらい、その時にどんな会話があったかを思い出してもらいました。

このように商談中の話の内容を思い出してもらうようコーチングをしても、残念ながらほとんどの方が思い出せません。これでは成約した理由がわからず、その方法は二度と使えないかもしれません。つまり「たまたま」「偶然」うまく行った商談になってしまうのです。

そこで私から以下のような事を思い出してもらいました。

商談の中で、先方の担当者が「10年前にある技術を導入して、大きな成果を上げた」事、「その方法は当時の日本では非常に珍しかった事」などを聞き出していましたので、「それは業界でも評価されたのではありませんか?」と先方に尋ねたところ「実は・・・」と本人の自慢話が聞けました。

謙虚な方だったので「自慢話し」というほどにはなりませんでしたが、先方の担当者がその業績をとても誇りに思っていることは、はっきりと伝わってきました。
「それは素晴らしい貢献になりましたね」と伝えると、「いやいや、自慢話をしてしまった。お恥ずかしい。」と、照れていました。

これがきっかけになって彼の心が開かれ、必要な情報を聞き出す事が出来、成約しました。

この記事をお読みの方は「こんなに印象的な展開なら、上司も営業担当も覚えていないわけないだろう」と感じるかもしれません。しかしあなた自身は「商談中の印象的なら全て覚えている」と言い切れるでしょうか?

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