Sales Support

営業支援事業

営業で相手の言葉を聞き逃す営業担当者のスキルアップを助ける

 

営業スキルの低い人は、相手の話を聞きません。リスニングスキルが低いと言われます。

営業のリスニングと言うと「相手の言葉をきちんと聞くように」「人の話しを聞け」と、先輩や上司から言われたことを思いだされると思います。
「『営業の第一の仕事は相手の聞く事』と叩き込まれてきたから、リスニングができていない奴なんていない」とみなさん仰ることと思います。

しかし新入社員や後輩の営業同行をしたり、ロールプレイを見ていると「相手の話を聞いていない人があまりにも多い」と感じませんか?
これを「スルーする」という言葉で表現することが最近が多いようですね。これは「相手の話を無視する」という意味ですが、話だけではないですね。友だち同士の会話でも「あれ、スルーされちゃった?」などの表現で「言葉だけでなく、こちらの感情や伝えたかった言葉以外のメッセージ」についてもスルーされた場面で使われています。

営業におけるリスニングとは「言葉」だけでなく、相手の仕草、目つき、ジェスチャー、態度の全てを「リスニング」することを言います。

初回訪問や新商品紹介の時に一番よく見られるのがこの「スルー」です。次のような場面を見た事がありませんか?

・営業「初めまして、〇〇社の××と申します」
・顧客「いつも御社のお噂はよく伺っております」
・営業「ありがとうございます。今日はお時間をいただき、ありがとうございます。早速会社紹介をさせて頂きます。弊社は・・・(会社設立から営業内容について紹介)・・しております」
・顧客「ずいぶん長い歴史をお持ちなんですね。それに△△の分野にまでビジネス展開されているとは知りませんでした。イメージがちょっと変わりましたね」
・営業「ありがとうございます。さて商材についてご紹介させて頂きますと・・」

どうでしょうか。ここまでで2回既にスルーしています。お気づきでしょうか?

そうですね。「いつも御社のお噂はよく伺っております」と「イメージがちょっと変わりましたね」という相手の言葉に対して、「何のリアクションもしていません」ね。「ありがとうございます。」と言っているだけです。相手の気持ちになって相手のコメントの意味を考えてみましょう。

最初の「いつも御社のお噂はよく伺っております」はどういう背景から出たコメントでしょう?これだけでは、良い噂を聞いて居るのか、悪い噂なのか?商材についてなのか?会社のイメージについてなのか?分かりませんね。そこで「有難いことです。弊社のどのようなお話をお聞きいただいているのでしょうか?」と聞いてみます。これは後で記しますが、「2番目のスキルのプローブ」スキルです。
すると「御社が随分開発にお金をかけられていると言う話を聞きました」「今回来られると言うのでHPを拝見しましたら、社会貢献をされていると読みました」などの言葉が出てくるかもしれません。「開発に資金を投入している」という情報は「IR情報(Investor Relations)」を見てくれたのかもしれません。IR情報は投資家向けのいわば広報です。それを検索してくれているという事は「取引先として」会社の状況を確認しておこうという意識が相手にあったことが分かります。さらに、面談前にHPを見てくれていたとは・・・。わが社に対して興味を持ってくれていることがこれで分かります。

「イメージがちょっと変わりましたね」というコメントについては、相手は「こちらの会社に対してあるイメージを持っていた」のが「違っていた」という訳です。これも果たしてイメージは悪くなったのか?良くなったのか?これだけでは分かりません。しかし通常このように言う場合、相手を非難することはないでしょう。「良い方向にイメージが変わった」と言う事でしょう。そこで「どのようなイメージをお持ちでしたか?」と聞くことで、相手の考えていた事を探りだすことができます。

このように最初の二言三言ですら「2回もスルーしている」事がお分かりになると思います。そして、スルーせずその言葉に食いついて探りを入れると色々な情報が聞き出せます。そして、思いもしなかった話の展開になるのです。

では実際に商談になったら、どうでしょうか?私の同行経験では、商談でスルーしない営業は一人もいません。マネージャーも役員の方ですらスルーしてしまいます。いったいどうして経験豊かな役員ですらスルーしてしまうのでしょうか?

 

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