Self Reliance

自立支援事業

若手芸人さんたちも新しいCompetencyを見つけるべきです

若手芸人さん達がテレビで「有名になりたい」「ちやほやされたい」「女の子にもてたい」「お金持ちになりたい」「将来は役者になりたい」と言っているかと思うと、「仕事がなくなったらどうしようと思うと不安でたまらない」「今こんな情けないことをしていていいのか悩んでいる」とかなどと弱気なコメントしているのをよく見かけます。普段は元気な彼らの姿とは違う素顔が見えて興味深いです。芸人さんのビジョンもそれぞれなのだな、と感じます。

彼らのがんばりや努力は並大抵のものではないでしょう。彼らのいる世界は我々のいるビジネス社会や日常とは異なり、まわりは「相方ですら競争相手」という激しい場所です。そのような中で彼らのモチベーションを維持しているのは上記のような気持ちなのだと思います。そして不安や今自分がしていることに対するミスマッチ感などに悩みながら日々過ごしているのでしょう。

彼らのビジョンを聞いていると、やはり仕事に関するものばかりと感じます。彼らが本当にしたいこと、なりたい姿は何なのかは見られず、単に「役者になりたい」「金持ちになりたい」という仕事に関するものに限られているように思えます。

自身の人生に関するビジョンを作って、それを目標とすれば人気が落ちようが、仕事が減ろうが、日々の浮き沈みに左右されることなく、過ごせることでしょう。

「明日の仕事がなくならないように」を目標に日々がんばるのはものすごいパワーと思いますが、せっかくがんばっているのならそれを自分の人生の目標が実現するような方法でがんばるべきです。日々ただひたすらがむしゃらにがんばるのは疲れるだけですし、日々の不安はぬぐえません。

株式投資をしている友人が「株は毎日上がり続けるわけじゃない。上がったり下がったりして日々推移する。それが長期的に見て上がるか下がるかを見るのだ。長期的視点が必要だ。素人投資家のように日々の動きで一喜一憂して過ごす人生は疲れるだけだ」と言っていました。

若手芸人さんも同じです。「役者になりたい」「いつまでも人気を維持したい」は仕事のビジョンです。それが達成できなかったらそれで終わり、「仕事が減ってきたら」もう人気は落ち目、「一発屋」と言われたらもうそれで芸人としては終わり、という風になってしまいます。

そうではなくて、「自分は芸能界で得た経験、知識をもとにどんな人生を送りたいのか?どんな人間になりたいのか?」「本当に幸せになるには?」を考えることで、新しいCompetencyが目覚め、芸能界以外の活躍の場が見えてくることでしょう。

芸人活動で得たCompetencyがさらなるCompetencyを目覚めさせてくれます。何をもって「人生の成功」と定義するのかが大切です。

「一発屋」でも普通の人にはできない経験をされたわけですから、その経験を活かしたその人にぴったりの生き方がみつかります。

もともとは「みんなを笑わせて楽しませる」ことが好きで芸人になった方ばかりでしょうから、「みんなの笑顔を見ることが幸せ」という人達です。それを「人生の成功の定義」に入れればどうでしょう?芸人活動以外で成功できる道が必ず見えてくることでしょう。

芸人さんについて書きましたが、これは私たちも同じことです。仕事を基準にしたビジョンではなく、本当の自分のなりたい姿を考えたビジョンを作りましょう。