Self Reliance

自立支援事業

脳内の化学反応が成功をもたらします

「ヘッドハンティングされるほど優秀な人材になる」ことについてお話すると、次のような否定的なコメントをたくさんいただきます。

「このような夢物語をしないでほしい」
「これは意志の強い人だけができること」
「こんなことが簡単にできたら苦労はしない」
「自分のように高校もちゃんと出ていない人間には関係のない話し」
「これができる人はもともと優秀な人」

中には次のように肯定的なコメントもいただきます。

「前向きになれた」
「自分にもできるでしょうか」
「どうすればモチベーションを維持できるのか」

この講座の受講生の方の半分以上はとても前向きですが、残りの方は後ろ向きで否定的な気持ちをまだ強く持っています。
気持ちの持ち方は面白いことに人間の体に大きな影響を与えます。

受講生の皆さんがダウンロードされたテキストのP.17~21に「プラシーボ効果」について書いてあります。
人が前向きな気持ちで物事を考えると体の力が強くなり、否定的、悲しいことを考えると体の力が弱くなるというものです。みなさんも個人的に経験があると思います。

失恋すると何をする気力もなくなる、というものなど分かりやすい例です。
これについてはお医者さんの間でも「そのようなことはよくある」と否定はされていません。

自分のビジョンについて考える時もこれと同じです。

肉体は前向きなこと、楽しいこと、うきうきすることを考えると陽気なホルモンが分泌されますから「恋する女性が美しくなる」というのは真実です。
それが逆のこと「いつも否定的」「こんな話は嘘だ」と考えている人はせっかく体の中にインストールされている隠れたCompetencyも目覚めるきっかけを得られず、そのままで開封されず一生を終えることになります。

よく「人生のスイッチはあのことがきっかけで入った」と成功者の話しで聞きますが、私たちにもそのようなスイッチは何か用意されているのです。
それは象徴的な話ではなく、前述の「陽気なホルモン」だったり「何らかの化学作用」「脳内の化学反応」が起こったりすることなのです。
つまりスイッチが入ったり、人生が変わったりするのは、物理的・科学的・化学的な現象なのです。

脳内や肉体の化学反応活動については未知の部分が多いですが、「記憶物質」は一度形成されると一緒その人の脳のどこかに「化学物質として消えずに存在する」との仮説があります。
そのため、犯罪心理学では目撃者を徹底的に質問することで忘れていた記憶まで思い出させる手法があります。
あるいは死ぬ直前にそれまでの人生の全てのことが「走馬灯のように一気に思い出した」という経験をする人が居るのもこのためです。

私の兄は40才の時に山で滑落しました。幸い無事に戻ってきましたが、その時にこの経験をしました。おもしろいことに滑落の時間はわずか3秒ほどだったそうです。
人間の精神、脳の働きの不思議さを感じさせられます。
このように私たちの脳内で行われている「精神活動」と呼ばれているものは間違いなくこのような化学反応をベースにしたもので「スピリチャル」とか「オカルト的」な出来事ではないのです。

私たちがビジョンに関して前向きに取り組む限り、情報は間違いなく自分自身が集めてくれます。そして私たちはそれに気づきやすい状態になるのです。
「独立自営になる」「ヘッドハンティングされるほど優秀な人材になる」については、私は顧問をしている会社でよく話題になりますが、高卒の人でも専門学校卒業の人でもそれを実践して営業で優秀な成績を修めている人のところにはそのような電話はよくかかってきています。

ビジョン通りにならないことももちろんあります。
それは自分にそれを達成するCompetencyがないからです。その時は「自分の持てるCompetencyの範囲でできること」が示されます。それに関する情報が集まります。

たとえば「ヘッドハンティングされるほど優秀な人材になる」と言う目標を立てた場合、スカウトから電話はなかったけれど、自分で転職活動をしていて条件にかなった仕事を見つけて動いていくこともあります。
形は違っても「なりたい自分の姿」に近い形で結果が出るようになります。

ある29歳の男性は、日本の会社でコピー機器を販売していました。
彼は27才で主任になりましたがこれ以上その会社の中で出世するのは無理とわかりました。大手企業の販売子会社だったので、その会社にいる限り出世する道はないことに気づいたのです。

その会社では優秀だった彼は外資系の生命保険などの販売会社からは声がかかっていましたが、外資の保険会社の仕事の厳しさは転職した先輩から聞いていたのでそちらへは行かず、あるお菓子メーカーの営業に応募し、採用になりました。
彼には明確なビジョンはありませんでしたが「良い暮らしをする」という漠然とした目標はありました。
この「ヘッドハンティングされるほど優秀な人材になる」という方法を聞いて彼は今、自分の人生のビジョンを「外資系から声がかかるほど優秀な成績を残し、豊かな生活をする」というビジョンを基に更に具体的なものにしました。
そして今はそれに向って営業力を高め、Marketingについて学び、英語の勉強を始めました。
外資系では喫煙者と肥満者は出世できないと聞くと、タバコをやめる決心もしました。

このように「目標ができると行動すべきことがわかる」ので、ビジョンをきちんと作る人は間違いなく前に進むことができるのです。

そして大切なことは「疑わず、前に進む」ということなのです。