Self Reliance

自立支援事業

文章読解力を強め、他人の人生を追体験する

読書が好きな人は多いと思いますが、本を読む時は何を考えていますか?

私は雑読なので色々なジャンルの本を読みます。
自伝、歴史もの、ファンタジー、SF、推理小説、小野不由美さんや宮部みゆきさんのような不思議系の本も好きです。

私は、雑誌ではなく主人公の登場する「本」をよく読むようにしています。
それは「他人の人生の追体験ができる」という視点で、自分の人生以外に他人の人生を読むと自分の力となるからです。

人生は一回きりです。
しかも一秒先ものぞき見ることは出来ませんから、人生は予測不可能です。
それがフィクション、ノンフィクションの主人公の人生なら「過去から未来にわたって何時間かの間に全てを知ることができる」のです。

ナルニア王国の鼠の騎士リープチープの生き方、白洲次郎の生き方、明智小五郎の生き方、池田恒興の生き方を読むことで、彼らがどのように生き、ピンチの時にどのように対応したかが分かります。
実は、ファンタジー、なんでも同じです。
その主人公や脇役の人生は、小説家の頭の中で考えられたものですが、一人の主人公の生き様としてお手本や反面教師とするのに十分な内容です。

私は会社で役員をしていた時に悟ったことがあります。それは「会社の幹部に要求される能力のひとつは、どんな時にもパニックに陥らない度量と肝の太さ」というものです。

小説の主人公はノンフィクションであってもみんな大変な目に会います。
それを自身の経験であるかのように自分の引き出しのひとつとしてため込んでいきます。これらの引き出しが多いと、それだけあたかも自分がそれを経験したかのように感じられますから、肝が練れて来るわけです。

自分の人生経験ではおよそ経験できないような恐ろしい目に「彼ら」はあっています。その経験を「頂いてしまう」ということです。

このことから私は「本を読むとは主人公の人生を追体験し、あたかも自分の経験であるかのように自身の中にため込んでしまうこと」と理解しているのです。それで17才の時から毎週2冊、1年50週間で100冊の読書量を定めて実行しているのです。