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コーチング事業

営業スキルを「俺の背中を見て学べ」で教えていませんか

職人の親方たちは、弟子に対して手取り足取り教えることはしません。「俺のやる通りにやってみろ」「俺の背中を見て学べ」というスタイルが多いようですね。どうしてその方法なのでしょう?

職人スキルは言葉にするのが難しく、弟子は親方の真似をする事で親方の技術を学ぶのがベストとされています。そのためにあの方法が主になるのですね。

しかし、営業スキルのコーチングで「俺の背中を見て学べ」的コーチングをするとどうなるでしょうか?

上司のスキルは、部下には「何となくすごいのは分かるけれど、どうすればできるのか分からない」ものが多いのです「私の上司はどうやって相手の心を動かしているのか?」については、「俺のやるようにやってみろ」と言われても分かりません。上司に教えてもらわないと部下は理解できません。

しかし、部下は上司に「あれはどうやっているのですか?」と聞く事はほとんどありません。上司の方々に研修で聞きますが、「そのような質問をされた事はない」という方がほとんどです。
何よりも部下は「上司のすごいスキル」について「どこがすごいのか分からない」「どれがスキルなのかすら分からない」ので尋ねようがないのです。
これらは研修を通じて部下の方々、上司の方々から私が聞いてきた現場の声です。

ここで問題になるのは、上司自身も「どうやってそれをしているのかわからない」事です。

ほとんどの上司の方が、「商談中の部下へのサポートを本能的、無意識、アドリブで行って」いますつまり勝手に体が反応しているのです。これは上司にとっては「経験に基づいた行動」ですので、「部下に説明すら必要を感じていない」「これが部下に必要なスキルと認識すらしていない」のです。

 

人は自分の頭の中の考えを相手に伝えるのは難しい、という記事でも書きましたが、上司がそれを言葉にして部下に伝えるのが大変苦手です。
「本能的、無意識に行っている事」が「部下に有用なスキルである」事を先ず認識する必要があります。それをどう表現して部下に伝えるか、が次のステップです。

どうすればよいのでしょうか。上司が商談中にフォローした事がコーチングすべき事柄という記事にも大切なことを記しましたので、そちらもぜひご参照ください。

 

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