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コーチング事業

コーチングの問題点:部下は上司からほとんど学んでいない

日本企業の営業マネージャーによく見られる「管理スタイル」に「俺の背中を見て学べ」があります。

優秀な成績を上げた営業がマネージャーになる事が多いですが、「名プレイヤーかならずしも名将ならず」という言葉がありますように、優秀な営業が立派な営業マネージャーになるとは限りません。

「営業マネージャー研修」を行っている企業でもその内容の多くは「書類の書き方」「必要な会議」「数字の管理の仕方」などの座学が中心のようです。つまり「どのように部下のモチベーションを上げて、後継者として育成するか」についての方法を学んでいる営業マネージャーはほとんどいないのです。「俺の背中を見て学べ」という通り、「自分が上司にされた通りに部下に行う」が日本企業の営業マネージャーが現場で行っている管理方法・コーチングなのです。

それでは部下はどれほど上司から学んでいるでしょうか?

私の3,000人の営業同行の経験から興味深い数字をご紹介します。営業同行を行うと上司は必ず部下のトークにサポートをします。それは「ここはちょっと言葉が足りない。相手は理解し難いだろう」と考えるからですね。上司はこれを「無意識・本能的」に行います。部下はこれを「なるほどこのように話すのか。これは分かりやすい」とうなづきながら聞いています。

さて、3,000人の同行でこの「上司のナイストーク」をメモした人は何人いたと思われますか?

研修でこの質問をしますと、「10%の300人は居るのでは?」という答えが多く返ってきます。実際は「8人」でした。2018年1月2日現在で3,100人程度に増えていますので、0.26%です。

どうでしょうか?驚かれましたか?ほとんどの人は上司の言葉をメモしていません。これがどのような結果になるかについては次の記事でご確認下さい。

皆さんご自身の事を思い起こして頂きたいのですが、皆さんは上司のトークをメモしましたか?新人は一生懸命メモを取ります。これは当然ですのでカウントには入れていません。顧客の言葉は一生懸命メモをする営業がどうして上司の「ナイス・トーク」「役立つ言い回し」をメモしないのでしょうか?

上司は上司で「黙っていても部下は自分の商談中のトークや行動から学んでくれているに違いない」と思っています。いかがでしょうか?そう思われたことはないでしょうか?ところが、「3,000人中8人」という数字からもわかるように、部下はみなさんが思っているほど上司から学んでいないのです。

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