Blog

ブログ

2019.08.02営業スキル関連

コーチングの時は「部下自身に喋らせる」

全ての営業マネージャーがおかしているあやまちチェックリスト」に記しましたが、「 商談後の振り返りでアドバイスを一方的に話している 」というものがあります。

商談が終わって相手先オフィスから出てくると、ほとんどの上司は歩きながらすぐに「あれはどうだった、こうだった」と、上司としての自分の感想を述べ「次にすること」まで指示しています。
最初の感想の多くは、「ダメ出し、評価、お説教、小言」です。
「営業同行では何をするか?」と、営業研修で上司の方々に聞くと「部下がどのような動きをしているか」「顧客との人間関係がどこまで構築できているか」「部下の話し方は適切か」「部下のマナー」などをチェックすると答えます。

いずれも「営業スキルの確認」ですので、大切なチェック項目です。
しかし「営業マネージャーの責任は部下の育成」ですので、営業同行を通していかに部下を成長させるか、に注力しなければなりません。
「ダメ出し、評価、お説教、小言」 も時に必要ですが、毎回これでは部下もたまったものではありません。営業同行が苦痛でストレスフルな時間になってしまいます。
ここで大切なことは、コーチングの時にはできるだけ「部下に喋らせる」事です。

商談中に部下が行ったことには、間違いや失敗もありますが、何らかの理由・意図があるはずです。それは上司の理解とは異なっているものかもしれません。
部下はその企業の担当ですので、上司より状況はよく分かっているはずです。その状況で部下が行った事ですので、意味があるのかもしれません。

そこで上司は商談後の振り返り(フィードバック)では、一方的に 「ダメ出し、評価、お説教、小言」 するのを我慢し、まずは「今日の商談はどうだった?」と部下の感想を聞くようにしましょう。

部下は上司の感想とは、反対の事を言うかもしれません。
失敗した場合は、部下もよく分かって居ます。「商談後、上司に叱られるだろうな」と、既に覚悟もできているでしょう。
しかし「自分なりに考えて行った事」を、理由も聞かれずいきなり怒鳴りつけられたら、部下の気持ちはどうでしょう?
後でその理由が分かっても、一度口から出た言葉は消すことができません。部下の気持ちもかたくなになるでしょう。

「あそこで、面白いアプローチをしたね?あれは自分で思いついたの?いつもしているの?」
などの言葉で上司が聞いてあげれば(たとえ上司としては納得がいかないものであったとしても)「自分で思いついたの?」「面白いアプローチ」などの言葉で、部下は「上司は怒っていない?僕の意図を分かってくれた?」という気持ちで、自分の意図を説明できるでしょう。

上司が一方的にアドバイスをするのではなく、「部下自身に考えさせるコーチング手法」で記したように、小学校の教育現場でも行われている手法こそが、効果的なコーチングになるのです。

部下自身に考えさせるコーチング手法」で記したように、小学校の教育現場でも行われている手法こそが、効果的なコーチングになるのです。



この記事の詳細を「3000人の営業同行の現場から」(Amazon電書籍Kindle。税込み各1,100円)にてお伝えしています。パート1は営業スキル、パート2はコーチングが中心に記されています。「Kindle Unlimited(読み放題)」を選択されている方は、無料でお読み頂けます。