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2019.08.01営業スキル関連

営業は心理学

アメリカで営業研修を初めて受けた時、「営業は心理学だ」と学びました。こう聞くと私もそうですが「心理学は学んだことがない。難しそうだ」と感じる人が多いようです。
私が学んだのは学術的な心理学ではなく、「相手の心理・今の気持ちを読み取るスキル」の事でした。

まったく買う気の無い相手のニーズを聞き出し、それに合った提案をすると一気に気持ちがこちらに向きます。これこそが営業の醍醐味でしょう。
その瞬間を英語で「ホット・ボタンを押した」と言います。「熱いボタン」つまり「相手の心理を一気に前向きにする引き金」あるいは、はやりのテレビCMの言葉を借りるなら「やる気スイッチ」がホット・ボタンというわけです。

しかし相手は自分から「私のニーズはこれこれで・・」と喋ってくれません。あるいは、自身でもそのニーズに気づいていない事がよくあります。
こちらの話を聞いている相手の表情、ささいな仕草から「あ、軽くホットボタンを押したかな?」と気付くスキルが必要です。
それが「リスニング・スキル」です。

このように相手の気持ちを読み取り、こちらに関心を向けてもらうよう働きかけるので「営業は心理学」と言われるのです。
相手の心理を読み取るには、学術的な勉強をする必要はなく、ただひたすら相手の反応・仕草・表情に注意を払います。
誰でも本能的に「今、むっとしたな」「ちょっと嬉しそうな表情をしたな」などは感じる事が出来ます。
ただ、「どこからその相手の心理を読み取ったの?」と聞いても説明できない人がとても多いです。

本能的・無意識・直感的に相手の気持ちを読めるのは良いのですが、その理由やきっかけが分からないと「たまたまうまくいった例」「その場限りの成功」になってしまい、次にどこかで活用する事が出来ません。
そのために、「自分は相手のどの仕草・言葉・表情・態度からその心理を読み取ったのだろうか?」と常に注意を払ってみましょう。
それはいつかあなたのスキルとなり、部下に言葉にして説明することが出きるようになるのです。そうすることで「自分のスキルを認識し、部下に継承する」事が出来るようになるのです。


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