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2021.06.10営業スキル関連

営業マンが絶対成功するコミュニケーション・スキルのひとつをお伝えするおすすめの営業本です

トップ営業マンが無意識にしている営業力「レコグニション・スキル」をおすすめの営業本で学びましょう

「営業スキルが身に着かない」と嘆く営業マンが多い中で、トップ営業マンは自分の手の内を明かしたがりません。また、管理職になりたがりません。管理職の業務の大変さを知っているので、一匹狼で売るだけに徹してボーナスで稼ぎたいと考えている人が多いのです。

彼らは売る事に関しては、トップクラスのスキルを持っています。けれども自分自身「どんなふうに売っているのか?」説明するのは苦手です。
それは彼らがほとんど本能的・無意識に行動しているからです。

私は3000人超の営業同行の経験から、このような一匹狼の様子も観察してきました。
彼らが管理職になりたがらないのは「部下を育てるのが面倒」と言う気持ちもあります。
ありがちな事ですが「名プレーヤー必ずしも名監督ならず」という言葉の通り、教えるのは皆さん苦手です。それは自分のスキルを知らないからです。

この「レコグニション・スキル」はトップ営業の人はほとんど使っています。しかし自分がそのスキルを使っているとは、全く意識していません。それほどこのスキルは「自然にできる」人ほど効果的なのです。

営業マンが商談中、相手に「関心を示す」事が「レコグニション」です。

営業は心理学です。
とは言っても、お勧めの営業本「3000人の営業同行の現場から~①」では、大学で学ぶような難しい心理学ではなく、分かり易い実例を引用しながら商談相手の気持ちを読み取るスキルを紹介しています」
「企業の心理」も読み取れるようになるので、「営業戦略に適した本」という事にもなるでしょう。

たとえば、仲間と一緒に居て、一番つらいのは「無視される事」ではないでしょうか?
あるいは「会議で発言した内容に誰も関心を払ってくれない時」はどうでしょうか?
逆に相手から関心を示されたら、少し嬉しく思いませんか?

マザーテレサが「愛の反対語は『無関心』です」と言いました。
愛されると人は心がときめき、身体中に良いホルモンが駆け巡りますが、無関心にされた状態が続くと、強いストレスがかかり鬱になりやすくなります。

「レコグニション(Recognition)」は辞書では「認める・認識する」とあります。
しかしアメリカで実際に暮らしてみると、それ以上の意味が見えてきます。

「He recognized me.」は直訳では「彼は私の事を認めてくれた」という意味になりますが、これが初対面の大勢いる会議の場でのことなら「彼は私の存在を認識した」と言う意味になりますし、上司からの言葉なら「彼(上司)は私の働きを評価してくれた」という意味になります。
かなり違いますね。

部下管理で上司が必ず学ぶスキルにも、このレコグニション・スキルがあります。これは別途「コーチング・スキル」になりますので、Amazon電子書籍「3000人の営業同行の現場から~②」をご参照下さい。これは営業マネージャーのコーチングスキルに特化して記された本です。

アメリカでこのスキルを使えないマネージャーは、降格されるか解雇されます。
私は部下からこの件で私の上司に訴えられ、あぶなく降格されるところでした。

営業マンが商談相手に行う最高のコミュニケーション・スキル「レコグニション・スキル」

商談相手は営業マンに何を求めているのでしょう?

何よりも「正しい情報」「自分の問題を解決してくれる提案」でしょう。
しかし残念ながらほとんどの営業マンは「一人で喋り続けて」います。

聞き上手になる」をご覧下さい。いかに営業マンが相手の話を聞き逃し(スルー)して「自分の話したい事だけを喋って満足しているか」がわかります。
この状態は「営業マンが商談相手を無視している・関心を示していない」状態です。
そして無視された相手は、ストレスを感じ営業マンに心を閉じてしまいます。これでは営業どころではありませんね。

顧客は「営業マン」をみて取引を決めます

営業マンが読むべき営業本として「3000人の営業同行の現場から~①」をおすすめします。
この本は3000人超の営業同行の実例から、顧客の反応から営業マンがどのようにして「選ばれ」「成約していくか」を観察。それをまとめたものですので、心理学的にも戦略的にもおすすめです。

営業部長のみなさんは、部下教育で悩んでおられると思います。この営業本をご一読下さい。

ある商談に同行しました。先方はうちの会社だけでなく複数の会社から見積もりを取り、比較していました。営業マンが攻めあぐねていたので、私が横からヘルプして聞いてみました。
「選ぶ時の判断基準は何ですか?」
すると先方の購買担当者は、じっと私の目を見て言いました。
「商材はみなさん大差ありませんので、私は営業マンで選びます」と 。

こんな答えを聞いたら、ドキッとしますね。

私も売りこみをされる立場だった事もありますので、この心理は良く分かります。娘が車を買う時に3社のディーラーに訪問しました。すると今まで買ったことのないメーカーの車を買う事にした、と言います。
「どこで選んだの?」と聞くと「営業マンのおじさん」と言いました。

みなさんもこれはお分かりでしょう?
「嫌な相手からはどんなに商材が良くても買わない」のが人情でしょう。どうでしょうか?
この事態にならないようにするには、「いかに相手の心を開くか」が重要になってきます。

営業マンは「相手の心を開く」事に注力します

ではどうすれば「相手の心を開く」事が出来るのでしょう?
それが「レコグニション」です。「相手の事に心から関心を向ける」事です。

こんな営業マンがいました。
3年も通っている企業ですが、一度も成約したことがありません。同行訪問前に「どんな会社なの?」と聞いていました。色々説明してくれました。
「特にどの分野で強いの?」と聞くと、しばらく考えてから「〇〇事業と思います」と言いました。
営業研修なのでそれ以上は言わず、そのまま同行先に訪問しました。

3か月ぶりの訪問でしたので、商材の再紹介から始まりました。相手はニコニコと聞いていますが、心を開いていないのがよく分かります。笑顔が冷ややかですし、親密さがお互いにありません。
私は一段落したところで「ところで『現在一番力を入れられている事業』は何ですか?HPなどでは拝見しているのですが・・・」と聞いてみました。すると「ああ、総務部が手抜きしていましてね、HPには書いていませんが、今は✖✖事業に力を入れています」との返事。
「そうですか。全体の何割くらいですか?」
「もうほとんどこれですね」
「大幅な方向転換をされたのですね。いつ頃からですか?」
「2年前です」

営業マンが真っ青になっているのが分かりました。
彼が3年通っても成約がゼロな理由が分かりました。彼は相手の業務に全く関心を持っていなかったので、この質問すらしていなかったのです。

営業マンは商談相手の全てに興味を持ちましょう

人は無視されたり、関心を示されないと心を閉じます。
この事例の場合、まさにそうでした。
相手の担当者は「この営業マンはいつもやってきては自分の会社の話ばかりしていく。我が社が何をしているか、全く興味も関心も無い」と感じるでしょうね。

アメリカ人の友達が「恋人ができた」と大喜びしていました。相手の女性に紹介してもらった時、彼の事をどれほど気に入っているのか彼が席を外した時に探りを入れてみました。
すると肩をすくめて「me, me , me, ね」と苦笑いしていました。つまり「自分の話しばっかりで、私の事は何も聞いてくれない」と言うのです。
これはダメだな、と思っていたら翌週には彼は振られていました。

分かり易い話だと思います。

商談相手も同じように「我が社の事に関心を持ってくれ。me, me, meは聞きたくない」と言うでしょう。
しかし殆どの営業マンは、これをしています。

相手企業の問題点を解決できる提案をしようと思うなら、 もっと商談相手の事業内容を調べましょう。
たとえば:

・どの地区に注力しているのか?それはなぜ?
・販売先のターゲットは?どうしてそこを選んでいるのか?
・その業界の景気はどうなのか?悪いのなら問題点は?
・競合会社の名前は?彼らの業績は?

これらは最低必要な情報でしょう。
しかし「私は営業マンで選ぶ」とある担当者が言ったように、購買担当者は営業マンの事を良く観察しています。
相手の情報だけでなくいかに相手に関心をもっているか、助けようとしているかが伝わらないと成約しません。

営業マンは一人で喋っていては売れません

私は20代最初に駆け出しの営業マンだったころ、いきなりビギナーズラックで3つ大口契約を飛び込みでとりました。
それからすっかり調子に乗ってしまい「自分はトップ営業」と天狗になり、その時の売り方でずっとアプローチしていました。
半年後には「最下位の営業マン」として退職勧告までされました。
私の営業方法は「マシンガン・トーク」と言われるほどのスピードで一人で喋り続けるものでした。

売れるはずがありません。

私は降格され、担当していた見込み客は全て後輩に渡されました。私より5歳年上の大人しい地味な後輩が、初回訪問でその会社で成約しました。
私がお祝いを言うと「あの担当者が、『池田さん、だっけ?彼はよく通ってきたけど、一体いつも何しに来てたんだろう?いつも一人で得意そうに喋ってたなあ』と言ってたよ」と笑いながら私に話してくれました。

ショックを受けました。
この後私は転職してアメリカに行き、営業を一から学び直し、自分の営業スタイルがいかに無茶苦茶で、まぐれ当たりでしか売れない方法だったと学んだのでした。

営業マンが相手の心を開くには好奇心が必要です

相手の日常業務にも興味を持つようにしましょう。
商談相手がどんな事に困って居るか、を知る事で業務改善の提案ができます。

最初に紹介した「営業マンで選ぶ」と言われた私が営業同行した営業マンは、無口で大人しい人でした。
しかし彼はその購買担当者に選ばれました。
彼はあまり喋りませんが、とても誠実でした。そして相手の話をよく聞きます。それだけに相手に関心を持ち、さまざまな情報を提供していました。

このような人が営業マンとして成功するのですね。

好奇心の無い人は、相手に関心を持つ事ができません。
どのようにすればよいのかについて、Amazon電子書籍「3000人の営業同行の現場から~①」をご参照下さい。
前に紹介した「パート②」は営業マネージャーのコーチングスキルに特化したものですが、こちらは営業マンに必要な営業スキルについて書かれた営業本です。

Youtube で営業スキルを学びましょう

営業スキルを学ぶ為のノウハウは、Youtube でも学べます。

「アメリカ式営業スキルをYoutube画像で学ぶ」をクリックすると、31のYoutube 画像が表示されます。私が分かりやすく解説していますので、こちらもぜひご覧下さい。

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一般社団法人メンター 代表理事 池田和政